傷の治りが遅い

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肥厚性瘢痕やケロイドができやすい傷の治り方

肥厚性瘢痕やケロイドができやすい傷の治り方

傷の治り方が遅いと、肥厚性瘢痕やケロイドができやすくなります。
自然に治癒するような浅い傷であっても、かゆみが出て掻いたり、傷が毎日引っ張られるような状況が続くと、炎症が深くまで広がり、肥厚性瘢痕やケロイドを発症するリスクが高くなります。
また、注射をした場所が何か月も赤く腫れ、ピアスのつけ外しをくり返す度に膿が出るような場合も、肥厚性瘢痕やケロイドになる可能性があります。
しかし、上記のような要因があれば、誰もが肥厚性瘢痕やケロイドを発症するわけではありません。発症には、体質や遺伝などが大きく関わっていると考えられます。

肥厚性瘢痕やケロイドに関係する、全身的な問題

妊娠・女性ホルモン

妊娠をすると、肥厚性瘢痕やケロイドが悪化すると言われます。理由の1つは、局所に血流が増加することです。妊娠をすると、血液量は32週で30〜50%増加します。

ほかの理由としては、エストロゲンやプロゲステロンなど、妊娠中に増える性ホルモンがあります。これらが血管を拡張させたり、毛細血管を増殖させたりすることが関係すると考えられています。

一方で、子宮筋腫や子宮内膜症の偽閉経療法を受けた方の炎症が軽減し、症状が軽快する事例もあります。肥厚性瘢痕やケロイドの赤みや盛り上がりが落ち着き、かゆみや痛みも軽減されることがあります。

高血圧

高血圧の方は、肥厚性瘢痕やケロイドが悪化しやすい傾向にあります。

高血圧の場合、心臓から送られる血液が血管の壁に与える圧力が強く、血液の流れが速くなります。それによって、血管内に傷がつきやすく、内皮機能が低下するのです。これが、肥厚性瘢痕やケロイドが悪化しやすい一因だと考えられています。

全身の炎症

大きなケガや火傷を負ってしまった場合、全身が強い炎症を起こします。

通常であれば発症しない状況であっても、全身が強い炎症を起こしているときには、肥厚性瘢痕やケロイドが発症することがあります。

過度の飲酒や運動

過度に飲酒や運動をすると、血管が広がったり、血液の流れが速くなったりと、血管の動きが変化します。それによって、肥厚性瘢痕やケロイドのかゆみや痛みが悪化することがあります。

肥厚性瘢痕やケロイドの状態が落ち着くまでは、過度の飲酒や傷に力が加わるような運動は避けるほうがよいでしょう。

肥厚性瘢痕やケロイドに関係する、遺伝的な問題

肥厚性瘢痕やケロイドに関係する、遺伝的な問題

肥厚性瘢痕やケロイドのできやすさや悪化のしやすさに関しては、遺伝が関係するとも言われています。

遺伝因子の研究は、日々進んでいますが、肥厚性瘢痕やケロイドを発症する原因となっている遺伝因子について、明確に解明されたわけではありません。

親が、肥厚性瘢痕やケロイドが重症化しやすい体質である場合、子どもも、悪化しない生活習慣や早期治療を心がけるなど対策することで、改善を図りましょう。

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